Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, 02-28-2006
オリンピックが始まってすぐ、HBO の Real Sports With Bryant Gumbel という番組で、ブライアント・ガンベルが番組の締めのコメントとして次のような発言をした。(僕が勝手に訳した。原文は "bryant gumbel olympics" で検索すればきっとみつかる。)
今夜の最後の話題。冬季オリンピック。私も、冬季オリンピックに興味なくて見ない、という人として数えてください。トーマス・ペインが『今まさに人類の努力が必要な時です』と言った時、彼はきっと冬季オリンピックについて言っていたのでしょう。 彼らはとても一生懸命だから、私達もこれから 3週間、努力した方がいいのかもしれません。例えば、冬季オリンピックの競技を、スキーとかスケートとか聞いたこともない古代ギリシャ人と結び付けようとする人に、懐疑のまなざしを向けないように努力した方がいいかもしれません。あるいは、冬季オリンピックは黒人がほとんどいなくて共和党の党大会のようだけど、誰かが彼らのことを世界一の選手達だ、と言う時に笑わないように努力した方がいいかもしれません。例えば、えせスポーツ選手たちが「キスと涙エリア」で待っている間に、何人かの主観的な審判が誰が勝つか決める、というのはスポーツではない、ということを指摘しないように努力した方がいいかもしれません。さらに、アナウンサーとスポーツ記者たちが、4年に一度この 3週間だけ、ルージュ、スケルトン、バイアスロンとか、他の理解できない競技に興味があるふりをすることに疑問を投げかけないように努力した方がいいかもしれません。 結局、このオリンピックは、寂しい 2月の視聴率を稼ぐマーケッティングプランでしかありません。だから、早く始まれば早く終わって、3月の大学バスケトーナメントに集中できるようになるから、もうなんでもいいや、競技をはじめましょう。
アメリカでは、今回のオリンピックはいつもにも増してかなり冷めた視線を向けられていた。アマチュアしか出られなかった時代のオリンピックとはかなり趣が違っている。ミシェル・クワンが代表に選ばれた過程に、オリンピックを放送する NBC の圧力がかなりあった、という話がまことしやかに話された。
僕は、もちろん上記のブライアント・ガンベルの発言には賛成できるとこはほとんどない。
この発言は、ちょっとだけ話題になったけど、意外に早くメディアから去っていった。ちなみにブライアント・ガンベルは黒人。人種差別的な部分もあるけど、もしこれが白人のキャスターが逆の人種差別的な発言をしたら、もっと問題になっていたはずだ。