Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, 04-29-2006
以前「確率統計の話」でとりあげた ダイヤモンドの問題 の話。こういう問題:
ジョーカーを除いた 52枚の中から 1枚のカードを抜き出し、表を見ずに箱の中にしまった。そして残りの 51枚のカードをよく切ってから表を見ずに 3枚抜き出したところ、3枚ともダイヤであった。この時、箱の中のカードがダイヤである確率はいくらか?
この問題の答が
○ A. 3枚のダイヤが明かされる前に選んだのだから、その時点で 52枚のうちダイヤは 13枚。だから 13/52 = 1/4。
○ B. 3枚のダイヤが明かされたということは、残りの 49枚のうちダイヤは 10枚。だから、 10/49。
のどちらだろうか?というのが議論されている。
ま、普通にこの問題を読んで普通に解釈すると、正しい答は B。 A だと思ってしまうのは、後から 3枚ダイヤをひいたことによって、最初にひいたカードがダイヤである確率が変わることがちょっと納得がいかないからかな。
もちろん、3枚ダイヤをひいたことによって、最初にひいたカードがダイヤかどうかは変わらない。でもそれがダイヤである確率は変わる。
シンプルで説得力のある結論なので繰り返しておこうか。説得力あると思うんだけどなぁ。
3枚ダイヤをひいたことによって、最初にひいたカードがダイヤかどうかは変わらない。(手品じゃないんだから・・・)でも、それがダイヤである確率は変わる。
実験する。1枚カードを抜き出して箱にしまって、その後、3枚選んだら全てダイヤだった、という状況で、最初に箱にしまったカードがダイヤだった回数と、ダイヤでなかった回数をひたすら数えればいい。
実験した。
本当にトランプでえんやこら、ってやったら、いちいちシャッフルしたりで時間がかかるので、コンピュータでシュミレーション。まず、52枚から 1枚選ぶ。その後、3枚選ぶ。その 3枚が全てダイヤだったら、最初の 1枚をチェックする。
10,000回やってみた。3枚ともダイヤだったのはそのうち 135 回。1.35%。これは理論的な確率では、(13/52) x (12/51) x (11/50) = 1.29% となる。10,000回もやったけど、実際に最初のカードがダイヤかどうかチェックするのは、この 135回だけ。残りの 9865回は問題の条件を満たさないので、関係ない。135回のうち、最初のカードがダイヤだったのは 28回。その確率は 28/135 = 20.74%。ちなみに、10,000回のうち、最初のカードがダイヤだったのは 2581回。確率は 25.81%。
でも、焦点の 20.74%はたった 135回の実験に基づいているので、あまり信頼性がない。ある程度、信頼性のある数字を出そうとすると、135回ではなくて 6000回ほど必要だ (トリビアの泉の統計学者の気分)。おおもとの実験の 1.29%しか使えないので、10,000回じゃなくて、500,000回くらいから始めなくてはいけなかった。
500,000回やってみた。そのうち条件を満たしたのは 1.31% の6550回。そのうち、1枚目がダイヤだったのは 1350回。その確率は 20.61%で、ま、プラスマイナス 1%くらいの信頼性がある。ちなみに、500,000回のうち、箱の中のカードがダイヤだった確率は 24.98%で、こっちは 500,000回ものデータに基づいているので、プラスマイナスをつけるとしたら、0.1%くらいだ。
という訳で、求める確率は 20.61%くらい。Bで求めた 10/49 というのは 20.41% だ。Aの 1/4 は 25%。
ま,要するにこの問題の答はB。
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メッツのマイナーチームと一年契約を結んでいた入来祐作投手が、使用禁止のドラッグ(ステロイドではないらしいけど)を使って、50試合出場禁止。去年までのルールだったら、出場禁止は10試合だった。今年から処分が厳しくなった。その厳しくなった処分の記念すべき第一号が入来投手!
次に捕まったら 100試合出場禁止、その次で永久追放。
「メジャー初」と書けないところが情けない。メジャーに上がるのは無理かな。