Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, 08-10-2008
Generic drugs. 日本語だと後発医薬品.略して generic.
新しい薬を開発するのには膨大なお金がかかる.お金だけでなくて時間もかかる.そこで製薬会社は新薬の構造や製造方法などに特許権を取得する.その特許権は基本的に20年で消滅する.
消滅すると,他の企業が自由にほぼ同一の成分の薬を製造,販売することができる.もちろん,そういう後発医薬品も承認,認可されなくてはいけないけれど,先発医薬品がクリアしなくてはいけないハードルとは比べ物にならないくらい簡単だ.
コストがかかっていないので generic は安い.安いので多くの患者さんがそれを望む.患者さんだけではなくて,医療費削減を目指す人々(政府,保険会社など)も積極的に後発医薬品を勧める.
安いので,発展途上国などにも大量に輸出されたりもする.
でも,多額のお金をかけて先発医薬品を開発した(大手)製薬会社にとってはたまらない.generic が出回り始めると,元の薬の売り上げががた落ちするからだ.
そこで,なるべく開発にかかるコスト,時間を削減しようとする,というのは,また別のお話.
近所のスーパー Publix も,お抱えの(非大手)製薬会社があるようで,Publix ブランドとして,多くの generic を販売している.
大手の製薬会社のよく聞く名前の薬に手を伸ばしがちな消費者を generic に導くために...
その1:大手のタイラノールのすぐ横にパブリックスブランド.左は225錠で15ドル.右は250ドルで11ドル.錠剤の形,大きさはいっしょ.それだけではなくて,パッケージに書いてあることもほぼ同じ.元のパッケージが赤いので,パブリックスも赤が基調のパッケージ.ついでに写ってる下段の薬も,元が緑なのでパブリックスは緑が基調.
その2:胃酸過多の薬.大手の薬はきれいな薄い青緑色.パブリックスも同じ色.大手は10錠増量!を全面に押し出している.わざわざ30錠というのを打ち消して40錠と書いてある.パブリックスは,そんな小技を使わずとも,もともと40錠入り.値段は見ての通り.
その3:子供のお薬.赤には赤.入っているスポイトも同じ.味も同じチェリー味.Acetaminophen, 80mg, Pain Reliever, Fever Reducer 書いてあることは全く一緒.モデルを使っていないところも経費削減か.
その4:差額は5ドル.4割引きだ.大きな字も小さな字も書いてあることはいっしょだ.
その5:並べるだけではなくて,親切に引き算までしてくれてある.比べろ!うちのを買えば1ドル80セントもお得.
えぇと,特にオチはなし.