Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, 11-27-2009
この話の続き.
この,計画早期でボツになった肺がんプロジェクトについて,いろいろ判明した.ここだけの話だけど.
どこだけの話だ?
まず,主要登場人物.癌センターのディレクターであるA教授.肺がん研究の大御所B教授.肺がん研究の大御所C教授.今回のプロジェクトリーダー候補D准教授.
D准教授は最近,A教授がとある大学から引き抜いてきた.
A教授は,そういうこともあってこのプロジェクトをD准教授に任せたかった(らしい).でも,B教授とかC教授とかの方が,一見プロジェクトリーダーにふさわしくも思える.B教授は癌センターのディレクターの座を狙っていたらしくて,今でもA教授との間に確執があるのかもしれない.
ところで,A教授はブロンドで美人なんだけど,それは特に関係ない.初代ディレクターの教え子で,初代ディレクターのラボ出身というのは,彼女がディレクターに選ばれたのに関係あったのかもしれない.
とにかく,C教授はこのプロジェクトは自分がリーダーになるのがふさわしい,と思っていた(かもしれない).
そこで,A教授はB教授に仲介を頼んだ(らしい).要するに「ここは若いのに任せようじゃないか」ということだ.でも,B教授は,たぶんいさかいに巻き込まれたくなかったので,仲介役を断った(らしい).
そこで,僕も参加したミーティングには,A教授とB教授は来ていたけれど,C教授はいなかった.しかも,その席でD准教授はB教授に「ここは経験豊富なあなたにリーダーになって欲しいのだけど...」と持ちかけたのだけど,けんもほろろに断られた.
その様子がちょっと変だったので,僕はひとりで乗り込むのに不安を感じて(僕の直属のお世話係である)Y教授を巻き込んだ.結果的に,それは大正解だった.
そのミーティングの数日後,僕とY教授とD准教授でミーティングをして,臨床試験の詳細について話しあった.それを基に僕が必要な患者の数を計算した.
それからさらに数日後,D准教授から関係者全員に「(僕とY教授が算出した)臨床試験で必要とされる患者の数が大きすぎで,無理なので,今回の応募は見送ることにしました」というメールが送られた.
でも,本当の理由は,誰がリーダーになるかの確執だ.結局解決しなかったようだ.
患者の数が大きすぎ,というのは表向きの理由に使われただけ.でも,メールにあった数は僕が計算した数そのままだったから,そこに嘘はない.それが「大きすぎ」かどうかは判らないけれど.
D准教授も,大きなプロジェクト(3年で1千万ドル)のリーダーになるチャンスだったけれど,C教授を敵にしてまでやる必要ない,ってことだったんだろうな.
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というのはみんなフィクション...かもしれない.