Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, 05-23-2006
伝説になれた人の話はこっち。
1996年の話。ペプシの商品を買うと「ペプシポイント」が貯まり、それをいろんな景品に換えられるというキャンペーンがあった。景品は帽子、Tシャツ、自転車など。そのキャンペーン用のコマーシャルがこの事件の発端。
僕も憶えている。そのコマーシャルでは、学校に行く準備をしている少年が、ペプシポイントでもらった物を次々に身に付ける、というもの。帽子、Tシャツなどが出る度に、画面上に何ポイント集めればそれらがもらえるかが表示された。そして、最後のオチで、学校に Harrier Fighter という戦闘機で着いて、「やっぱりバスより速いなぁ(注↓)」とか言う。そして画面には、"Harrier Fighter: 7,000,000 Pepsi Points" と出る。ちなみにこんな戦闘機。ペプシポイントは、実際にペプシの製品を買わなくても 1ポイント 10セントで買えることになっていた。
さて、この話の主役はジョン・レナード (john Leonard) という当時 21歳の学生。彼はこの戦闘機が非常にお買い得であることに気づき、5人の投資家にお金を借りて、15ポイントと 700,008ドル 50セント分 (約 7千万円) の小切手をペプシに送った。
ペプシ側は相手にしなかった。ペプシポイントのカタログにジェット機は載っていない、というのが理由だった。
結局、裁判となった。ジョン君がペプシを詐欺などで訴えた。この裁判は最終的に連邦裁判所まで行った。決着が着いたのは 1999年。ペプシ側の勝利だった。裁判所の判断は「良識のあるひとなら本気にしないよ、普通」といった感じ。
ちなみに、例のジェット機は、一つ 3,400万ドルほどするらしい。さらにペンタゴンによると、一般に売る前には戦闘機能を全て解除しなくてはならないらしい。
注↑: ここのせりふは "Sure beats the bus." で、この beats は「負かす」という意味だけど、ここでは「こっちの方がかっこいいね」というニュアンスかな。バスより速い、というのと掛けているのかもしれない。
コメント
そんな一言で片付けられそうなのが全然片付いてない国ですよね。。
片付かない方がアメリカっぽいですよね。ということで、プリン伝説の話の方が何だかしっくり来ない気がします。ヘルシーチョイスは、よく百万マイルも送ったなぁ。でも、リンクを貼ってあるページの記事によると、どうやら最初はしらばっくれようとしたみたいですけど。
こっちのジョン君、僕と同年代だなぁ。ちゃんとした人生送ってるといいけど。
良識ある・・・というところの原文は
"No objective person could reasonably have concluded that the commercial actually offered consumers a Harrier jet."
です。