Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, 08-26-2006
この前 の続き
野球のスコアをきちんとグラフで表してみた。今回だけじゃないけど、こういうプロジェクトで結構大変なのがデータを見つけること。 メジャーリーグのデータを集めたすごいサイトをみつけた。
retrosheet.org にメジャーリーグに関するデータがそろっている。これはちょっとすごい。1871年から。近年に限って言えば、全ての試合について、スコアだけじゃなくて、先発投手からホームランの数から審判の名前まで何でも判る。今シーズンのはまだないけど、2005年まである。
という訳で・・・
ロジャー・クレメンズ (Roger Clemens) というピッチャーがいる。プロ入り22年目の44歳のピッチャー。現役では文句なし最高のピッチャー。メジャーリーグの長い歴史を見てもトップ5位には入るであろうピッチャー。346勝をあげている。
Red Sox, Blue Jays, Yankees を経て、2004年からは地元の Houston Astros (ヒューストン・アストロズ)で投げている。去年、クレメンズが投げるとアストロズは点を取れない、というのが話題になった。その傾向はおととしも今年もあるのだけど、最も話題になったのは去年。
そこで、2005年のアストロズの成績を、クレメンズが先発した試合とそうでない試合とに分けて見てみた。
クリックすると 拡大 します。 → pdf
赤いのがクレメンズが先発した試合。基本的な見方はこの前の 記事 を見てください。
まず相手チームの得点は縦軸。チーム全体として失点1が一番多いというのがすごい。去年、ワールドシリーズまで行ったチームだからね。赤に限定して見てみると、クレメンズが先発した19試合で失点を2以下に抑えている。さすがだ・・・
で、問題なのが、アストロズの得点。横軸。まず目につくのが妙に赤の得点0が多い、ということ。アストロズが1点もとれなかった17試合のうち半分以上の9試合がクレメンズの試合。しかもよく見ると、アストロズが0対1で負けた5試合全てがクレメンズが投げた試合。1点に抑えたのに・・・
相手チームもエースを当ててくるのか、あるいは、クレメンズが投げてる、ということでバッターがリラックスしてしまうのか・・・とにかくこんなに顕著だとは思わなかった。クレメンズも「もっとしっかりしてくれよ、みんな」と思っていただろうな。
この野球得点失点グラフ、遊びで始めたんだけど、僕がグラフについて考えるのは仕事のうちだし、野球好きな同僚レイフさんの興味もひいて、もう一歩進めることにした。このプログラムをインターネット上において、誰でもこのグラフを作れるようにしようというのが狙い。コンピュータ関連の人たちもふたりプロジェクトに参加する。
このグラフを作るのに使ったデータはただで手に入るけど、使用条件として下の文を表示して下さいって。この前の2006年のデータはまた別のところから手にいれた。
The information used here was obtained free of charge from and is copyrighted by Retrosheet. Interested parties may contact Retrosheet at 20 Sunset Rd., Newark, DE 19711.