Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, 10-26-2007
数ヶ月前にテネシー州のロト(宝くじ)のあたり番号がコンピューターで選ばれるようになった。3桁の数字 000 ~ 999 を選んで、それがコンピューターが選んだ数字と同じだったら賞金がもらえる。そのコンピューターのプログラムミスで、同じ数字が2度以上現れる数字が当たり番号にならない、ということが判明した。223とか494とかが当たりになることがなかったらしい。
そのプログラムミスによって当たりの確率がどうなったか、とかそういう解析をうちの学部の人が頼まれていたらしい。楽しそうなプロジェクトだなぁ。どうやら、同じ数字が2度以上使われない、というのが分かっていてもやっぱり期待値はマイナスらしい。
問題1
00 ~ 99 までの100個の数字から一つ選んで、それがコンピューターがランダムに選んだ数字と同じだったら当たり、というくじがあります。人間が選ぶのもランダムということにします。当たりの確率はいくらでしょう?
答: 1/100
問題2
実は誰にも言っていなかったんだけど、この宝くじの当たりにゾロ目 00, 11, 22 ~ 88, 99 はありません。でも選ぶ人はそんなことは知りません。当たりの確率はいくらでしょう?
答:えぇと•••
ランダムに選ぶ人間が10個あるゾロ目を選ぶ確率は 10/100。その時は当たりの確率は0。ゾロ目以外を選ぶ確率は 90/100。90個の非ゾロ目のうちひとつが当たりだから、当たりの確率は 1/90。結局、この状況で当たりになる確率は (10/100) x 0 + (90/100) x (1/90) = 1/100。
問題1と問題2の答はいっしょ。コンピューターのプログラムミスでゾロ目が出なくなっていても、その情報が漏れていなければ当たりの確率は変わらない。
でもテネシー州のロトでは、ゾロ目が出ないぞ、という噂が速やかに広まったらしい。8月くらいから、売れたロト券(自分で番号を選べる)の非ゾロ目の割合が着実に上がっていったというデータがある。
それでもやっぱり不利だったんだけどね。
コメント
ゾロ目が出ない,だけではなくて,例えば当たり番号はいつも74,とかでも,当てようとする人がそれを知らないでランダムで選んでいたら当たる確率は 1/100.